HOME > 研修のご案内
平成16年度から卒後臨床研修制度が導入され、一定の評価を得ている中、平成29年度から新専門医制度が試験的にスタートします。新専門医制度は今後、修正される可能性があり、推移を見守る必要があります。このような状況の中、外科学第一講座は平成28年6月から新体制へと移行しました。将来外科医を目指す医学生、若手医師に外科学第一講座での研修の案内をいたします。
外科学第一講座での研修の勧め
最近、チーム医療の重要性をよく耳にします。例えば心臓外科、循環器内科、麻酔科、臨床工学技士、看護師がハートチームを形成して治療を行ったりします。しかし、外科は昔からチームで仕事を行ってきました。いくら技術力の高い執刀医がいても一人では手術はできません。第一助手、第二助手がいないと手術は成立しません。術後の管理においても同じです。重症な患者を皆の力で治療していく、残念ながら結果が思わしくない場合は皆でそれを受け止める。決して個人ではなく、チームで問題を共有することが重要です。このようなチームの人間関係は単に仕事上の付き合いではなく、人生を通しての付き合いになっていきます。 近年、外科学においては低侵襲手術が隆盛しています。外科学第一講座において心臓血管外科ではステントグラフト内挿術、経カテーテル大動脈弁置換術などを導入し、呼吸器外科では完全胸腔鏡下手術、乳腺外科ではセンチネルリンパ節生検などを導入しています。一方、外科医の本道ともいえるmajor surgeryも重要です。この両方を習得することにより、いかなる状況においても対処可能な技術を身に着けることが外科医の価値をより高めていきます。心臓病、肺癌、乳癌は増加傾向にあり、外科学第一講座の果たす役割は今後も多くなると思われ、将来性のある分野といえます。
外科学第一講座での研修の特色
外科学第一講座は若手中心の医局を目指しています。近年は“under forty”という言葉がよく用いられますが、できるだけ若手医師に手術執刀の機会を与えるようにしています。手術成績を担保するために、待機手術はもちろんのこと緊急手術においても経験豊かな指導者が責任をもって指導します。和歌山県立医科大学は県内の医療機関の最後の砦であり様々な症例を経験できるのも当科での研修の特徴といえます。新専門医制度のもと、外科専門医を取得したのちは心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺外科のサブスペシャリティーへと進んでいきます。どの分野を選択するかは自由です。また、国内留学や海外留学、大学院入学など希望に応じて紹介します。